皆さんこんにちは、今日も家づくり頑張っていますか。
家づくりを志すとまず始めるのが情報収集ですよね。
チラシやフリーペーパーを見たり、SNSや検索エンジンを使ったり、しますよね。
現代は、情報が氾濫している時代ですよね。すぐに多くの情報が集まってしまいますね。
迷う理由の1つは、情報が多いという事。ありとあらゆる情報が洪水のように氾濫しているのです。
聞くところによると明治時代に生まれた人の一生の情報は、現代人のたった3日の情報量にしかならないらしいです。
それぐらい多く情報に浸かっている現代人。
その中から自分にひつような情報を抽出し、選択しなければならないのだから大変ですよね。
それはどんなものによっても同じですが、家、住宅で特に違うのは、その商品が専門性が高いという事です。
ほとんどの人が、一生に1件くらいしか建てないのですから、専門性は高いですよね。
専門性が高いという事は、アカデミック(学問的)な知識がなければ、わからないという事です。つまり、選べないという事です。
ほとんどの方は、家づくりの計画を自分一人で進めていけばいくほど迷います。
それは、どの会社も、「うちのこれは、いい!」「私たちのここがいい!」「これがすごい!」というからです。どれもいいのです。
いいものばかりです。だから、選べなくなってしまいますね。
しかし、その中には、間違っている情報も過分に存在しています。それが、素人には、わかりません。
何が間違っているのか、どれが嘘なのかが解らないのです。
実は、建築会社もよく分かっていません。メーカーや商社が売り込んできて、よさそうだから使っているだけで見識があって使っているわけではなく、他社との差別化をする材料が欲しくて使っている程度なのです。
なので、時々「そんなの建築基準法違反じゃないか」というようなものを平気で、私たちに売りつけてくるメーカーや商社があるのです。そして、それを使っている会社があるという事は、それを知らずに売り込み文句をそのまま信じて、使っているのです。
つまり、本職の建築会社さえ知らないことを、判断しなければいけないという事を素人であるお客様がわかるはずがないのです。
よくわからない。そのために、いろいろ見てさらに解らなくなるという事が起こり疲れてしまいます。
現実にあった藤村さんの例。
その方は、弊社の見学会に来られました。
「弊社の家をご覧になられてどうでしたか」
と来場されたお客様に話かけました。
ことのほか話が弾んで、様々な話をしました。
会話をしていて気持ちがほぐれたのでしょう。
お客様は急に神妙な面持ちで話されました
「私たちは、もう2年も毎週どこかの建築会社やメーカーの見学会に行って、そのたびにプランや見積もりを書いてもらっています。けれど、どれだけ見てもどうやって選んでいいのか判断ができません。もう、ほとほと疲れました。後藤さん、私たちは、どうしたらいいのでしょうか。」
それは、非常に切羽詰まっており、こころの叫びのように聞こえました。
藤村様は、私がある提案をし、今では、マイホームを建てられ幸福に暮らしておられます。
〇勉強はしても。
多くの方は、色々な勉強をされます。
しかし、数値を暗記したりするだけでは、住宅の性能を理解することはできません。
例えば、UA値は、設計上の数値であるのに対して、C値は、実測値であったりします。
それが、0.1や0.2違っていたりすると大騒ぎをする素人がいますが実際その程度違っていても現実の生活に何の支障もありません。
また、知ってることが何か特別なように、私たちに、えらそぶる方がいらっしゃいます。
実際に合ったことです。
「ここのUA値は、いくつ?」「C値は?」
大きな声で、聞いてきます。まるで脅しているのか、バカにするのを楽しんでいるようでもあります。弊社の女性社員は、ポップに書いてあるように答えるしかありません。
そして、女性社員が私のところに来て、「あのお客様が、いろいろと聞きたいそうです」
と言ってきます。
「C値は?UA値は?」
私は、逆にその方に質問します。
「C値、UA値って何ですか、ご存知ではないですか?」
「・・・」
「いくつならいいんですか。」
「。。。」
「あなたは、メーカーのネットか、何かを見てそれをしゃべってるだけでしょう?私は、3代目で25年以上の大工の経験もあります。設計士ですし営業もします。聞きたいことがあれば、だいたいお応えできるとおもいます。何か質問は、有りませんか」
その方は、顔を真っ赤にされ「その通りです。メーカーのHPを見たらそう書いてあったので、それが大事なんだとおもって・・・」
とぼそぼそと話されます。こういった方にまともな家が作れるでしょうか。
数値は、一つの指標としては、重要です。ですが、それだけで判断することはできません。住宅の性能は、難しくその見解も建築家によって違うのです。それを、アカデミックな知識も経験もない素人が判断しようと思ってもできるものではありません。
そして、性能や構造、施工技術こそプロの領域であるのです。それこそ、信頼するプロにゆだねるべきところです。
もし、それでも性能で建てたいなら、大学の建築学科に入学、卒業してからの方が良いでしょう。
〇自分がどんな家を建てたいか決まっていないから、物や価格で判断するしかなくなる。
では、素人の私たちは、家づくりの何をすればいいのでしょうか。
それは、希望、家を建てて叶えたいことを明確にすることです。
設計をする最初にヒアリングをするのですが、何を聞いてもよくわからないという方がいらっしゃいます。
「外観は、どんな雰囲気が好きですか。次の写真から選んでく
ださい。」
「あれもいいね。これもいいね・・・」
結局みんないいんだ・・・。という事が、時々あります。
つまり、自分がどうしたいのかわからないのです。そして、新しいものを見るたびそれがいいという事になってしまうのです。
それでは、迷うのは当然です。一方で、早く家を建てたい。でも、決まらないというジレンマに陥るのです。
まず、自分が新しい家で何をしたいか冷静に考えてみる、それが一番大事で、性能がどうのこうのという事は、信頼できるパートナーに任せた方がよいのです。
むしろ、そこに集中して家族と話した方が楽しい家づくりを実現できます。
しかし、わからないまま進めようとするために、理解できない性能にはしり、1円でも安い方が良いという。一方で性能と言いつつ一方で価格を見ようとする。性能が良ければ、安いはずがありません。住宅では、車でいうフェラーリと軽自動車を同列で比較するというようなナンセンスなことを平気でするのです。
それは、基本的にわからないからです。なのに、自分で判断しようとする。この間違い
を後悔にしないためには、パートナーに任せることが必要になります。
〇パートナー選びという視点で建築会社を探す。
住宅を建てる時に必要な考え方があります。
家づくりをある会社に任せたら30年も50年も付き合う事が前提なのだという事です。
1年に1件か2件必ずかかってくる電話があります。
「後藤建設さんですか。家のメンテナンスってやってもらえますか」
「メンテナンスですか、リフォームという事ですか。」
「メンテナンスです」
「築何年ですか」
「3年です。」
「それなら、なぜ、建てたところでやってもらわないのですか」
「あの会社で、家は建ててもらいましたが、もうあんなところとは会うのも嫌なんです。ですから、家を探していた時に後藤さんのところへ来たことがあり大変感じが良くお願いできないかと思ったのです。」
家は、建てて終わりではないのです。
家には、保険がかけてあり、他社が簡単に触るわけにはいかないので、丁重にお断りしました。
このような状態になると、建てた方も会社も不幸です。このような
ことになる理由は、物とお金で選んでしまったからです。
住宅は、いきの長い商品です。
点検もメンテナンスも必要です。そのように永くお付き合いができる会社かどうかが、最重要問題なのです。
価格、性能は、その次でいいのです。
つまり、「私たちの希望がこの予算でできますか」と、信頼するパートナーに聞いてしまえばよいのです。
その上で、その方がもっている住宅への見識を頼りにすればよいのです。
従来、家を買う事はそういうものでした。
向こう町に腕のいい棟梁がいると聞いては、その人の仕事を見に行き、「棟梁、私の家を建ててください」と頼んだものでした。
今、SNSやらネットの情報などで、その会社や組織がどんな活動をしているかがわかるようになってきました。
そして、その会社の仕事や会社の雰囲気、社員の人柄を見て決める。そういう事ができるようになってきました。
迷いのない家づくりとは、自分たちの希望を明確にして、信頼できるパートナーに頼むことです。