先日、「この土地どうですか?」とAさんに希望の土地の情報をみせてもらった。
間口が狭い。北向きで3方を家に囲まれていて日当たりが悪い。
しかし、他の土地より400万円も安いのが魅力だという。
しかし、これくらい間口が狭い細長い土地だとまず、採光が取れない。
窓の採光には、隣地までの距離が関係してくる。
有効採光面積というきまりがある。それに、ひっかかって来る。
もちろん、トップライトや2Fリビングという方法もある。
しかし、トップライトは、なかなか使いづらく、雨漏りの危険も出てくる。
2Fリビングは、子供室、寝室などが、1Fに来るため、先ほどの有効採光面積の規程にひっかかってくるうえ、年を取ったとき使いづらい。
北側いっぱいの駐車場の上にリビングを持ってきて、ガレージハウスのようにしたり、パティオ(中庭)をつくったりして日当たりを確保する方法もあるが、建築費がかなり高くなり、土地代の差額ぐらいは吹っ飛んでしまう。
もちろん、他の土地も勧めている。
Aさんは、収入も高く、おすすめの土地であっても安全予算の中に納まっている。
家計診断も危なげない。
もちろん、住宅ローンの事前審査も余裕で通っている。
1000万円以上の土地は、高いという思い込みだけで迷い続けている。
この間に何件のいい土地が他の家づくりをしていた人に買われていったことか。
自分たちの意味のない思い込みや親類や親の理由にならないこだわりで大事な家づくりを、棒に振ってはいけない。