家をつくる実質的な工期は、6か月ほどです。
そして、その倍くらいを私たちは、打ち合わせや相談の時間としてお客様と一緒に過ごさせていただきます。
けれど、お客様は、その何倍もの時間を使って考え悩まれ、そして、やっと私たちの前にたどり着かれるのです。
それまでには、家族への想い、親や周囲への想い、夫婦のパートナーへの想い、育ってきた原体験の思い出、漠然とした将来への不安、病気、仕事のこと、その他さまざまな思いを抱けれて多くの時間を過ごされてこられています。
ある方は、家づくりに非協力的なパートナーとの考え方の差にぶちのめされ離婚を考え、思い悩み。ある方は、自分の体調の不安から、自分の将来子供の将来を思い悩まれます。そんなことを悩み苦しみながらでも前向きに進んでいこうとされるのが、家を建てたい方がたです。
色んな現状があっても、自分ではない誰か、それはある人にとっては、家族であり、パートナーであり、子供であり・・・。つまり、大切な人のために家を建てようとされます。
私たちは、打ち合わせやご相談、地鎮祭などのイベントでそういったものを垣間見ることがあったり、もっとダイレクトに相談を受けることもあります。
文字通り、喜びも悲しみも、家づくりに携わるというよりも、その人たちの人生に携わるということをしてきたように思います。
弊社は、年間何十棟も何百棟も建てるような大きな会社ではありません。
一軒の家を建てるには、その家族やその方がたのストーリーがあります。
そのストーリーを共有していくこと。そのご縁を頂き、向き合う事が家づくりなのだなと思うのです。