お客様とお話をしていると、こどもさんの話になる事がよくあります。
先日の事、間取りのおは無しの時に、子供が夜トイレに行きやすいようにセンサーライトにしてくださいという話になりました。
小学生なのに未だに一人でトイレに行けないとという話を親さんがされていました。
そういえば、子どもの頃トイレに行くのが怖かったという思い出を持っている方、かなり多いのではないでしょうか。
私の子どもの頃の家には、2つトイレがありました。
1つは、作業場の隣。一つは、祖父母の部屋の隣でした。どちらのトイレに行くのも長い通路を通らなくてはならずコワかった思い出があります。
私が、子どもの頃は、今のショールームが工場(こうば)と言って大工さんが作業をするスペースだったのです。その隣にトイレがあり、そこまでの長い通路を裸電球一つを頼りに通らなければなりません。
夜歩いて行くと、工場の電気は既に消えていて、裸電球は通路の真ん中あたりにある為途中から、自分の陰で通路が見えなくなります。そんな思いをしてやっとトイレのドアにたどり着くと、ぼっとんトイレなわけです。得も言われぬ黒い穴が開いているのは、そこから魔物でもでてきそうな気配で余計な想像でさらに恐怖感は足ます。
用を足すと全速力で走って戻った思い出があります。
もう一方の祖父母の隣のトイレは、北側廊下の一番奥にあり、前面が2間二間続きのサッシになっていました。
昼間は、北側であるのに掃き出しで開放的で明るく山茶花やかきがなっているのを見られたりしました。
が、夜はいっぺん真っ暗です。電気が一番奥にあり、また電気の反射で窓ガラスには自分の影が映り込み、真っ暗なだけで外が全く見られません。
そこもそそくさと駆け足で行き駆け足で戻ってきました。
今、考えるとなんであんなに怖かったのでしょうか。
大人になるとあまりそういったことに恐怖感を抱くことがなくなったように思います。
私の持論なのですが、子どもは想像力が豊かであるからだと思います。
また、この想像力の源は、恐怖心だからです。
人がなぜこれほど発展し、文明を持つに至ったか。それは、前頭葉が発達したからです。前頭葉は主に考える想像する脳です。
ここの発達は、古代人類がまだ狩猟に頼った生活をしており、洞穴を抜け出せば常にトラなどの猛獣に襲われかねない状況から、人は想像力を働かせその猛獣に対抗できる方法を考えていったのです。
このことが、人に想像力を与えついては、創造性を発展させていく元になっています。
建設的なことを考えると決めて考えないと、悪い思考に行ってしまうのは、脳の元々の性質なのです。
なのでよく考えすぎると良くないことを考えてしまうのは、自分を守るためなのです。
そう思うとまだ幼い子供の脳が、怖い想像をしてしまうのも納得がいくのではないかと思います。
逆に言うと、良心的な考え方、創造的な建設的な考え方をしていくには、訓練が必要だという事です。
どちらかと悲観的な考え方をしてしまう人も多いと思います。いい考え方の訓練をしていきましょう。
このことは、コミュニケーションをとることにも子育てにもとても大切な事だと思います。
いい想い、建設的な想いを脳にくせ付けするには、訓練が必要という事を知っておくと良いと思います。
では、また。